2023年5月30日火曜日

三文豪とドライブ 石川の旅を3人で 2

 金沢の旅、続きです。泉鏡花記念館から歩いて東茶屋街へとまいりました。このあたりは人気の観光エリアで賑わってます。


お昼にも夕飯にも中途半端な時間ながら有名な洋食屋さんは行列してました。


重要文化財などの建物がたくさんあります。建物をリフォームして利用したカフェやお店もいっぱいで、お若い方も多かったです。


おや、杉玉だと思ったら福光屋さんですね。ここのお酒も好きなので、ちょっと惹かれましたが、まだまだ観光の予定があったので、荷物になる買い物は避けました。

木組みがかっこいいですね。和の趣がたっぷり、着物レンタルで歩いている方も多かったです。


奥のほうまで歩いていくと神社もありました。金沢といえば前田家ですもの、縁の場所がたくさんあります。ふと気になって調べたらNHK大河の利家とまつは2002年放映、もう10年以上経過していてびっくりしました。



お参りして茶屋街をまた別のルートで歩きながらもどりましょう。お、なんか派手なお店がありますよ。

こういう観光地チックなのもきらいじゃないです。わぉって感じでした。

再度浅野川を渡り、

近江市場も覗いてみましょう。アーケードになっており、京都の錦市場と似てますね。

海鮮物を売るお店を中心にこちらもまだまだ結構な人出です。


蟹いましたー。お値段もなかなかでしたね。もし来てたのが年末とかだったら買ってたかもしれませんが、今回はさらっと歩いたのみです。

記念館以外のものをみて少し楽になったところで、タクシーにのり、金沢三文豪、ラストの記念館へと向いました。さきほどまでは金沢中心地の東側でしたが、こちらは西側にあたります。

白秋門下、詩人・小説家の室生犀星氏の記念館であります。柳川で白秋記念館、世田谷で萩原朔太郎展などを観てますので、ようやくご本人様にたどり着いたと感慨深いです。

この場所は犀星の生家跡で、開館は平成14年8月1日、犀星の誕生日でした。


植物や生き物を愛した作家さん、企画展は鳥!反射しちゃってますがポスターとっても素敵です。


こちらも向いの景色が映っていて見にくいですが、窓には外に向かって、小景異情がかかっています。ふるさとは遠きにありて思ふもの、有名な一節ですね。


少し丸みを帯びた文字で可愛らしいです。なんとなく犀星氏らしいなとなっとくする文字でした。

展示は原稿や手紙など、72歳没と比較的長生きでしたし、我が愛する詩人の伝記にあるよう割と積極手に他の小説家や詩人と交流してきたことから、この人とも交流があったのかと新しい気づきがたくさんありました。野鳥の企画も面白かったです。

展示は撮影禁止ですが、館内一部撮影できました。壁に掛かるのは著作、160冊ほどあります。


お庭にはアンズが植わっています。金沢は庭に杏を植える家庭が多かったそうです。お昼を食べた料亭にも植わっていました。自伝的小説である「杏っ子」、小景異情その六の「杏よ 花着け」など犀星が故郷に寄せた思いを感じることができました。


これで無事私的金沢旅の目的を達成です。いえーい!テンション高いまま、まだ16時なろうかという時間なので、近くのにし茶屋街に行ってみることにします。


ひがし茶屋よりは比較的空いてますが、ここも人気のある観光スポットです。



ちょっと休憩しようかということで喫茶店におじゃましました。


お茶といいつつ、もちろんビールの私と、


仲良しさんはほうじ茶アイス、


ご近所さんはジンジャエールです。


布のコースターが手作りでしょうか。柄が違ってとても可愛かったです。各々冷たいものでリフレッシュできました。

その後、おふたりが人気の甘納豆やさんでお買い物をしている間に


獅子舞観ている私でした。


そしてにし茶屋街ではこちらもチェックです。


島田清次郎氏も金沢に生まれた文豪のひとりです。徳田秋声と交流がありました。この人の生涯も非常になんというか・・・

買い物終ったふたりと合流し、一度ホテルにチェックインしましょう。

2はここまで。1日目がもう少し続きます。

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メモ

8月前半 東北2泊3日 夫婦旅行

2023年5月29日月曜日

三文豪とドライブ 石川の旅を3人で 1


今回から旅行をつづります。定期的に旅行いこう、企画してと言ってくださるいつもごはん会している仲良しさん、ご近所さんとの女3人の旅です。

企画や予約の手配をするかわりに私の趣味を大きく盛り込んでしまうのですが、こころよくお付き合いいただいて感謝しきりなのでした。ということで、文学オタク全開で、金沢三文豪をめぐる旅を企画し、了承を得まして出発します。

 

今回はおふたりが栃木からくるということで、スタートは大宮駅です。長野~金沢間が開通して登場したかがやき、初めてなのでちょっと興奮しちゃいました。乗り物好きなんです。

かがやきだと大宮~金沢は二時間なんですね。ビール飲んだり、おしゃべりしたり読書してたりであっという間に到着しました。もっていった本はこちら、最近よく読み返してます。

金沢駅はどくとくな外観でも有名ですね。お天気は晴れ、青空がまぶしいです。


ちょうどお昼の時間に到着したので、まずはタクシーで予約していたランチに向かいました。金沢らしい雰囲気を味わいたくて選んだお店はこちらです。料亭さん、ちょっとお高いお店ですが、奥にある茶室でいただけるお手頃なお弁当ランチがあります。金沢美味クーポンというのでさらにちょっとお得に予約できました。


歴史を感じる趣のある外観、店内のから見えるお庭も素敵です。


茶室(茶寮)も入り口から風情がありますね。


実は室生犀星の作品にも登場しているのです。これも予約の決め手のひとつでした。


私達はテーブルでしたが、おひとり様、おふたり様はお庭に面したカウンター席があります。写真ではわかりにくいですが、赤い椿がきれいに咲いてました。


昼からビール、旅先での昼呑みは至福であります。


お弁当はこんな感じです。ちょことずつ、いろいろ詰まったお弁当は目にも楽しいです。味付けもさすが料亭のもの、お出汁が美味しく丁寧な味付けでした。

お吸い物も美味しかったです。


デザートにわらび餅もつきました。


とってもいいお店、いつか夜の料亭にもいけるような人間になりたいです。食事のあとはホテルが歩ける距離だったので、荷物を預け、タクシーでひがし茶屋方面へと向かいます。


茶屋街の混雑を横目に、浅野川の風情を眺めながら、しばし散策です。


この時期、金沢ではまだ梅の見頃が続いてました。都内は終ってしまったのでまた梅見ができて得した気分になります。


タクシー降りてから歩いて2、3分ほどで目的地に到着しました。


今回の旅の目的のひとつが金沢三文豪巡り、記念館を訪問します。その皮切りがこちらです。


尾崎紅葉氏の門下生のひとりであり、後には自然主義文学を代表する作家となりました。

知名度的には同じ尾崎門下の泉鏡花氏のほうが高いかもしれないですが、漱石氏や川端康成氏などからも評価された作家です。私個人としては「黴」とか「あらくれ」が気に入ってます。

都内に住んでいたころもあり、本郷の旧宅を見に行ったりもしました。(https://rkoubouseisaku.blogspot.com/2019/12/1.html)

館内は撮影禁止です。直筆原稿や初版本、遺品などが展示されていましたよ。観たかったサンタクロースのお面もありました。

図録やグッズもかってご機嫌で、お次は泉鏡花記念館へと徒歩で向かいます。10分かからないかなってくらいでした。


泉鏡花氏は前述したとおり、秋声氏と同様、尾崎門下です。年齢的には鏡花氏の方が一個下ですが、門下入りは鏡花氏のほうが先でしたので、兄弟子になります。記念館は生家跡地に立つ建物(生家自体は焼失)を改装したものでした。


敷地内では父子像が出迎えてくれます。



展示はこちらも撮影禁止です。ちょっと不気味なこちらは撮影OKでした。京都瑞泉寺のご住職兼イラストレータである中川学氏が鏡花の「化鳥」を絵本にした作品に登場する鮟鱇先生です。この絵本持ってます。まさかここにパネルがあるとは知らなかったのでひとり興奮して写真撮ってしまいました。仲良しさん、ご近所さんに若干不審な目でみられましたよ・・・


まぁ気にしませんけど。通常展示はやはり直筆原稿などが中心です。

装幀の展示もあって、大好きな小村雪岱装幀とも再開できました。あと、うさぎグッズ!可愛かったです。

また、企画展として芥川龍之介と谷崎潤一郎も展示されており、これもまた面白かったです。

谷崎氏愛用の長襦袢とか・・・先生しか着れないよ、この柄っていう内面からにじみ出るセンスを感じました。。

いやはやどちらも素晴しい記念館です。と、二つまわったところでアタマの休憩のため、茶屋散策でもしましょう。

いったんここできります。

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メモ

8月前半 東北2泊3日 夫婦旅行