去年の4月に部署異動があってからというもの、土曜出勤のかわりに平日休みという機会がふえました。
私にとっては日帰り旅行のチャンスが増えたということでして、東武トップツアーズやJTBでとる平日の日帰り新幹線が割安で重宝しています。えきねっとより取りやすい気がするのです。
だいたい、移動時間1時間ちょいでつく範囲で行き先を検討してますが、選ぶのが多いのが長野方面です。
特に軽井沢は昔からちょこちょこきてる場所ではありますが、私的再ブーム到来かしらと思うくらいの頻度でいっているかもと思ってしまう今日この頃です。あ、ブログの記事は5月です。
この日は7時台の新幹線にのりました。上野から乗れるというのも我が家から近く助かります。
ビール350ミリを飲みきるころにちょうど到着しましたよ。
軽井沢から二駅で降車しました。小さな駅舎になんだかほっこりします。
外観もぱしゃりと。そうそう、このとき軽井沢にしたのは新緑にひたりたかったからです。あいにく雨になってしまったのでどうしようか悩みましたが、土砂降りではなかったので、まぁ雨も風情があっていいでしょうと結構しました。
足下はいささか悪いですが、休日はたくさん歩こうのモットーに従い、徒歩で目的地を目指しました。緑はほんと綺麗でしたね。めいっぱい深呼吸します。
気持ちのよい季節ではありますが、ハイシーズンの夏に比べるとがらがらでほとんど車とはすれ違わないです。徒歩のひとはいません。気温も低めでした。長袖の上着がないときついです。
そうこうしているうちに目的地に到着、今回は軽井沢文学をたずねていきましょう。入り口の看板が風でひっくりかえって本日休館日になってて一瞬びびりましたが、門もあいてますし、普通に開館してました。
入館料の400円をお支払いし、いざ見学です。
受付から左ななめ奥にある建物が常設展の会場となっています。
のちほどお庭から撮った外観を載せますが、大きな窓がすごく素敵なおうちでした。
堀氏は1904(明治37)年生れ、軽井沢を初めて訪れたのは1923(大正12)年です。今年は来軽100年の年ということになります。初めての来軽は室生犀星氏とともに、だったそうです。7/13~11/5で企画展開催中です。
その後、戦争による疎開やら別離やら諸々を経て、おりおり軽井沢に滞在し、1944(昭和19)年から信濃追分に移住して晩年を過ごしました。
お庭にこちが刻まれた文学碑があるようですね。夫妻が旅の途中に宿泊した宿の主人にこわれて書いたもの、柔らかな毛筆がことばとあっていてとても素敵です。
展示は一部NGのもの以外、撮影OKでした。美しい村や風立ちぬなど、堀氏の生涯とともに代表作についてまでしっかり知ることができます。
たくさん写真撮りましたが、一部ピックアップしてあげておきます。そうそう、カヘッカヘッっていう鳥がポスターになっているジブリの映画が話題のようですが、風立ちぬもジブリ作品の題材となりました。キャッチコピーは「生きねば」。
軽井沢の新緑の中を歩いてきたあとだと、この情景描写に引き込まれます。感情描写には静かながらも裏にしっかり情熱がある感じです(個人の感想です。)
パネルや原稿の他、遺品などからも堀氏の生活の様子を垣間見ることができました。
犀星氏は初めての来軽の際に同行、その他の文士との交流も多かったようです。
2階の展示室には他の文士からの書簡も多数展示されていました。中野重治氏に、
犀星氏、あとは佐藤春夫氏なども。風立ちぬの「死のかげの谷」は軽井沢の川端康成の山荘にて書き上げられたそうです。
多くの人から慕われていたことがうかがえます。展示を一通りみたあとにお庭散策しました。雨にも負けず。すごく素敵なお宅ですね。窓から新緑を眺めてのんびりなんて想像しちゃいます。
文学碑もチェックしました。
芝生が気持ち良さそうです。雨でなければ寝転んでみたくなるやもしれません。
旧宅は平屋、こちらも美しい建物です。
ここで晩年の2年ほどを過ごしました。
奥の掛け軸は川端康成氏の筆であります。新築お祝いだそうです。
ほぼ本棚!かなりの収納力を持っています。私も壁一面本棚の部屋が欲しいって思ったことはありますが、書庫までは私の財力では無理と妄想もしておりませんでした。こんなの建てたらもうここに住むってなります。
最後に企画展を鑑賞しました。
ここも1部以外は撮影OKです。
一番目を引かれたのが手書きの地図です。真ん中にある「お家です」がなんとも可愛らしいですね。堀氏、絵心もあるようでした。
以上が文学館探訪です。さて、また歩いて鉄道~軽井沢駅~バスでここに到着です。ちょっと歩き疲れたので、タイミングよくきたバスを使いました。
商店街に楽しそうなお店がたくさんありますが、ここはぐっとこらえて目的地への訪問をさきにすませましょう。堀氏も滞在したつるやの横から小径へとはいります。
ほんとこっちであってるよね?と少し不安になる舗装ですが、ここはGoogleマップ大先生にしたがいましょう。
ほどなくして標示を見つけたときにはほっとしました。それにしても緑が素晴しい、美しいです。
この奥にひっそりあるのがこちらの見学スポットであります。特に受付とかはなく、観覧も無料です。
苔むすお庭に引き込まれますね。庭いじりがお好きだった犀星氏らしいお宅です。ただし見とれてるとすっころぶ可能性大なので、しっかり足下確認しながら進みました。
夏の間滞在し、多くの文士との交流の場になったようです。
平屋建て、中には入れませんが、外から眺めるだけでも充分に価値があります。計3棟(母屋+書斎と離れ)たっていてこちらが母屋です。
母屋の奥、左手にあるのが書斎です。
室内には年表がかかげられていました。
火鉢が雰囲気あります。軽井沢の冬、いまよりもっと冷え込んだのでしょうね。
離れも素敵でした。母屋より少しだけ高い位置にあるこちらからは庭を見下ろすことができます。離れは客人が来た際に滞在用に使っていたそうなので、堀氏なども招かれたのでしょう。
雨脚ずーっと変わらず。長くなったので、前半はここで一区切りします。
後半は美味しいものやお買い物です。
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メモ
8月下旬 青梅日帰り 吉川英治記念館・澤乃井
こんにちは
返信削除今や軽井沢まで新幹線なんですね、便利になりました
しなの鉄道は元の信越本線ですね、信濃追分駅の駅舎もずっと変わらず良い雰囲気ですね
今なら避暑に最適でしょうね
堀辰雄文学記念館、素敵です
堀辰雄のすべてが詰まってる感じですか、お写真で登場される方もすごい方ばかり…ノンフィクションですね^^
お師匠さんの記念館のほうも行かれたのですね
雨に濡れたこともあるのでしょうか、苔むしたお庭と大きな石畳がマッチして綺麗です
ホテイアオイ綺麗でした
大利根は利根川を越えるのでちょっとアクセス良くないですよね
新古河や柳生を経由するコミュニティバスはあるようですけど
こんにちは
削除上野~軽井沢はあっという間ですね
日帰りでいくのにちょうどよい距離になりました
しなの鉄道も風情があってすごく好きです
信濃追分は歩いているひとがほとんどおらず緑を独占しちゃいました^^
堀辰雄さんは交友関係がひろい作家さんですね
書簡などもたくさんあって、文学オタクはひとしきり盛り上がりましたよ
犀星氏の旧宅は本当に外から眺めるだけなのですが、苔庭が素晴しく一見の価値ありです!
旧軽井沢の華やかな賑わいとはまた違った魅力でした♪
コミュニティバス・・・日曜走ってないようで・・・平日行けるタイミングを狙ってみます♪