2025年5月28日水曜日

群馬で文学館はしご 前

 今回の記事から12月に突入します。とある日乗り込んだのはあさまです。このところ通ってる長野ではなく、途中の群馬で下車しました。


乗り過ごさないよう気をつけないといけないので、ビールの本を読みながらもおともはコーヒーです。


高崎で降りて、在来線でやってきたのは前橋です。栃木出身のため、群馬はお隣県ですが前橋はきたことがあったかどうかちょっと記憶も曖昧なところでした。両毛線乗るときに名前をきくくらいな感覚です。


駅から歩いて向かうのは文学館です。今回は文学館をふたつめぐることを目的にやってきた次第です。駅から大通りをまっすぐすすむと広瀬川に行き当たります。柳の風情が素敵でした。


太陽の鐘のオブジェは紅葉した葉っぱに彩られています。岡本太郎氏の作品です。


ほどなくしてこの猫ちゃんが見えたら目的地ですよ~。


萩原朔太郎記念館兼前橋文学記念館です。萩原朔太郎氏は前橋のご出身でした。現在記念館の館長はお孫さんの萩原朔美氏が就任してます。


12月に入ってクリスマスシーズン到来、朔太郎氏の像もこの装いです。様になってました。


文学館周辺は朔太郎要素が満載です。


橋にも、川岸にも、


そして足下にもと、文学館に入る前からわくわくします。


今回この企画展が面白そうで気になってました。


月刊新潮にスポットを当てた企画です。創刊120周年のお祝い企画でした。壁一面を使った表紙の展示は色の洪水を起こしてますがインパクト抜群です。


表紙展示は1階の吹き抜けエントランス部分にあります。白を基調にしたすっきりとした色調の館内ですが、つるしの飾りなどのセンスが光ります。
あと壁面に氏の作品の一節が印字されていたりと、私のこういうの好きにささるものがたくさんありました。



この他、1階には映像展示室などもあります。


企画展は2階での開催でした。


会場入り口にも朔太郎氏の横顔が。


企画展写真OKなのが嬉しかったです。新潮の目次のような案内に引き込まれました。


120年の歴史年表がこんな風に垂れ幕になって展示されてました。これ面白い試みではないでしょうか。パネルになってないところが斬新でした。


来館者はこの垂れ幕の中をぐるぐる歩きながら展示をみます。順序とかも特に指示されないので、120年の歴史の渦の中にいるみたいな気持になりました。


昔の新潮もずらっと。1階のは最近の表紙なので、比較すると楽しいです。


この垂れ幕、カーテンレールに繋がってるので、来館者が自由にシャーっと動かすことができます。動的な展示なんですね。昭和の初期、芥川龍之介や横光利一、小林秀雄に井伏鱒二などの名前は並んでました。


この当たりの時代の作品もよく読むので、掲載作品と文壇の動きを見比べられるこの年表、熟読しちゃいます。


ことばの力はつよい。


ここ最近までしっかり繋がる年表でした。


作家さんの直筆原稿もあります。山田詠美さんてこういう字をお書きになるんですね。イラストも入って可愛らしいです。吉増氏の原稿は赤が入り組んでて私には解読不能でした。


ここからは常設展示です。


常設展示では朔太郎氏の生涯や作品、趣味のあれこれなどが紹介されてます。


詩作の他、音楽や手品にも造詣のあった方です。


交友関係ではこのおふたり、北原白秋氏と室生犀星氏がやはり外せないですね。


愛用の品の展示もありました。


小物だけでなく、机もあります。常設展示のスペースは中央にまるくベンチがあって、その周りを展示が囲むような造りになってました。


作品に関する解説もわかりやすいです。



企画展ともに常設展も素晴らしいです。もっと早く訪問すらばよかったとちょっと悔しささえ覚えてしまいました。そして館内ほんといたるところに詩があふれてます。


エレベータの扉にはマンガ「月に吠えらんねぇ」の作家清家雪子さんのイラストが描かれてました。


この充実の内容が常設展の利用は100円、今回は特別企画展500円で常設展と毎度のことながら安い・・・感謝しかありませんが、もっと払ってもよい・・・

外に出て、さくたろう橋を渡った場所に生家や土蔵が移築復元されているのでそっちも見にいきました。


文学館がお休みの日はしまってますが、開いていれば無料で見学できます。


可愛いサイズ感のこちらは書斎です。余りみたことないタイプの建物でした。演奏会なども開催していたことから音楽室とも呼ばれていたそうです。


ねこちゃん、可愛いですね。



離れ座敷にはわんこがいます。



このたなびくのれんも雰囲気があって、前橋記念館さんは本当に見せ方がお上手です。


土蔵は中にも入ることができます。


中にはおっきな詩集のオブジェがありました。すっご!大抵のものは小さくなると可愛いし、大きくなると「ズモモモモ」ってなると思ってますが、これもそう。


青猫と月に吠えるの2冊が鎮座してました。


背の部分なども丁寧に作られてます。こう大きいと文字の様子や装丁の細部まで見ることができますね。大は小を兼ねる(ちょっとちがうか・・・)


なんて老眼に優しいフォントサイズなんでしょう。最近15時を過ぎるとPCの文字がかすんで仕事の効率スピードが二割減の日々です。


青猫の黄色が目にまぶしい・・・


月に吠えるの装丁は恩地孝四郎によりものです。月に吠えるは詩集のみならず詩画集という側面も持っています。


美しい詩に相応しい装丁でした。

文学館エリアを出たあとは書店によります。街中にある老舗の本屋さんです。


ゲームと書店のタイアップ企画が実施されてまして、前橋ではこちらの本屋さんが対象店になってました。


お買い物すると1000円ごとにランダムしおりが貰えます。

その後、有名な白井ホテルも外観を眺めてきました。前橋市出身で、眼鏡のJINSの代表である田中氏が展開する事業です。


アートなホテルということで、外観はちょっと奇抜かつスタイリッシュなものになってました。


逆さまな絵とかあります。


今回は時間がなくちょっと外から眺めてだけです。中も気になるので、今度前橋くるときにはレストラン利用などで入ってみたいと思いました。

記事はいったんここまで。続きます。


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メモ 旅行計画がたってきました

5月下旬 上高地日帰りバス ごはん会メンバーに合流

6月下旬 ニセコ1泊 ごはん会メンバー

7月調整中 神戸(宿泊京都?)1泊 ひとり旅