京都の旅、二日目に訪問した京都迎賓館の見学ツアーの記事ふたつめです。
正面玄関の説明の後は聚楽の間を鑑賞しました。このお部屋はゲストの控え室や随行員の待合として使用されます。晩餐の会場といったメイン使いのお部屋ではないのでしょうが、そうであってもいっさいの手抜きがないのが京都迎賓館でした。
暖色系の温かみがある照明、イメージは町屋だそうです。
素敵な安楽椅子、これも京差物の技法がつかわれていて、布は西陣織です。
なにから何まで計算された美を感じました。
中央にさりげなくおかれている竹カゴは来賓の際には生け花がしつらえます。
花かご自体も人間国宝の作品!!こんな近くで、なんの囲いもなく観られるってすごいなぁ。
台座も竹細工や螺鈿が施されていて気品があふれてました。
椅子に座ると見える正面には季節に合わせて、飾りがかわるとのことでした。
この日は投扇興という江戸時代の遊びに関するものが飾ってありました。賭博利用で禁止令なんかも出た遊びだそうですが、扇を使うってなんとも雅です。
ふぅ、押し寄せる伝統技術に圧倒されすぎてちょっとパンクしそうですが、もう少し続きます。お次は夕映えの間、会議だったりやはり晩餐の待合などで利用されるとのことでした。
こちらの見所はなんといっても左右の壁面装飾でしょう。
比叡月映と、
愛宕夕照という作品なのですが、驚くことにこれ、絵ではなく織物なんです。
アップにするとわかりやすいでしょうか。
綴織り、帯に用いられたりする技法だっけ?というのはなんとなく覚えてたのですがこんな大きな作品は初めて見ました。
製作工程を観て二重三重にびっくりです。
手作業でこれをやったのかとここまでだいぶ圧倒されてきましたが、まだまだ驚きにあふれています。
そしてついにクライマックスへ参りましょう。最後に紹介されたのが藤の間でした。
とっても広いお部屋、洋食の晩餐会や歓迎式典に使用されます。ここも綴織りの作品が飾ってありますね。
なんと39種類の草花が織り込まれています。
豪華絢爛、もう語彙が・・・(苦笑)
綴織り作品と向かい合って、左手には舞台がありました。
この扉に施されているのは前記事で紹介した截金です。桐の間の欄間の写真ではちょっとわかりにくかったと思います。この一本一本が金箔をほそーく切ったものです。これを一本一本貼り付けるってどれだけの精神力と技術を要するのか凡人の私には計り知れません。
逆サイドには晩餐会のテーブルコーディネイトが紹介されてました。
この椅子も素敵です。漆に西陣織でしょうね。
食器類も納得のメーカーのお品が並んでいます。
お料理がならぶところを想像するとわくわくしますね。
正面、左右ときて上をみあげると、格子模様がとても素敵な天井があります。京差物に本美濃和紙が用いられているこちらはなんと可動式で、パターンが15種類もあるそうです。
窓の外は水田をイメージした池、全てが完璧に計算され、調和していました。
以上、迎賓館見学を締めくくります。二記事に渡りおつきあいいただきありがとうございました。
でも記事にあげきれなかった、技術や人間国宝作品、技法もあって・・・ぜひ機会がありましたら現地で体感していただきたいです。
旅行二日目、もうすこし続きます。
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メモ
10月上旬 日帰り名古屋 徳川美術館 他
こんにちは
返信削除今日は寒いですね、風邪ひかないよう気をつけましょう
京都迎賓館の続き
聚楽の間、調度品は伝統工芸品の展覧会のようですね
間接照明も柔らかさを演出するのにぴったりです
夕映の間は一転して明るい雰囲気ですね
織物で出来た絵、凄いですね
敷かれたカーペットも白砂のようです
そして最後がクライマックスでしたか^^
天井は和紙でしたか、しかもパターンが変わるとか…
どれだけ贅を尽くしてるんでしょうね
京都迎賓館、こんなにも素晴らしいところだったとはびっくりでした
各地でイベントも行われるようになって、早速古河のイベントへ行ってきました
ものすごい人出で盛況でしたよ
外で体動かして美味しいもの食べて、最高ですね^^
こんにちは
削除水曜、木曜はニュースになる寒さでしたね
慌ててニットや上着を取り出しました
おかげで朝バタバタです
今日はなんとか持ち直して晴れるようですね
土曜出勤頑張ります^^
京都迎賓館、息切れするくらいの技術を見せつけられました
どのお部屋も特徴があって魅力にあふれています
クライマックスの藤の間、素晴らしかったです
そうそう、カーペットはブログには取り上げませんでしたが、こちらも一級品でした
ぜひ実物を見て欲しい、そんな施設です
イベントがもどってきたこと、嬉しく思います
私も今日は仕事あととある企画イベントに行ってみるつもりです
美味しいものがたくさんになる季節、ぜひいろんな外イベントに参加したいです♪
こんにちは〜
返信削除本当に、どこを見ても
ため息が出てしまう作品?の羅列。
日本人の精神力と手先の器用さ、伝統の技法
どれを取っても
凡人から見ると神業です。
普通に暮らしていたら
触れることのない、豪華で瀟洒な世界。
行ってみたいです。
こんにちは
削除截金は動画で製作工程を見ましたが、びっくりするほど繊細な手順でした
呼吸一つにも配慮するような作業・・・本当に素晴らしいものです
織物もいろんな職人さんが携わって完成した傑作ですね
2020年のキモノ展や桃山展でも圧倒されましたが、平成になってからもこうした技術でもって素晴らしい作品がうまれていることになんだか胸があつくなります
ぜひ実物をみてほしいです♪